Help

【08】環状線に真っ赤な珍客!

  • 480

Photos: 【08】環状線に真っ赤な珍客!

Photos: 【07】大阪環状線'98~323系誕生に寄せて~ Photos: 【09】さよなら「あすか」

前回に続き大阪環状線のネタをご紹介。
変わりゆく同線の1999年頃のひとコマです。
野田駅ホーム端で夏の昼下がりに待ち構えていたのはDD51が牽引するJR西日本・広島支社に在籍していた団体用客車「TABIJI」。
50系もかくやというほどの真っ赤な車体は広島の宮島とその風物たる「もみじ」をイメージしたとかで車体のどこかにもみじのイラストが描かれていたような記憶があります。
ローマ字で「TABIJI」なんて名乗っていますが純然たる畳敷きの和風お座敷列車です。
1981年に12系客車から改造当初は漢字の「旅路」でした。
外装もインクブルーに2本の白帯といったいわゆるブルートレインカラーのままでしたが国鉄民営化後に赤色に塗り替え。
たしか1994年頃リニューアルされて従来の「旅路」から改名したと思います。
その際に以前からの赤い車体はそのままに新たに展望室の取り付け改造が施され、その後はUSJ観光客向けの臨時夜行快速列車にも運行されるなどしましたが出番が少なくなり2007年に引退。
そのさよなら運転は京阪神でも行われ、山崎サントリーカーブに当時おろしたてのコニカミノルタαSWEETデジタルを手に撮影に出かけましたが本番はまさかの内側線各駅停車との横被り…EF65PFの顔しか写っていないという撃沈ぶりでした。

話を本題に戻しましょう。
今から15年前は全盛期は過ぎたとは言えJR各社にジョイフルトレインをはじめとする波動用客車がまだまだたくさん在籍していました。
東日本には元祖ジョイフルトレイン「サロンエクスプレス東京」を改装した「ゆとり」や、東北を中心に活躍する「ふれあいみちのく」、長野をベースにしながら引退前にはまさかの九州・日豊本線で宮崎は都城まで走るなど広く活躍した「浪漫」などのお座敷客車。
西日本には今なお現役の人気者「サロンカーなにわ」やここ数年回送・試運転ばかりのお座敷「あすか」の他に和歌山出身のお座敷「いきいきサロンきのくに」の宮原臨客三羽ガラス、岡山支社の洋風「ゆうゆうサロン岡山」、金沢支社の「わくわく団らん」そして広島にはこの「TABIJI」。
さらには今や旅客会社で唯一機関車・客車ともに保有せず、旅客列車での機関車通過を認めていないJR東海ですら当時はかの有名な「ユーロライナー」「ナコ座(名古屋のお座敷列車、愛称なし)」の2本のジョイフルトレインに加えユーロライナーカラーと国鉄ブルートレインカラーの2種類の14系を各地に運行していました。
当然機関車さえ現地の運行に適するものに交換すれば線路の限りどこへでも走って行けるこれら客車ジョイフルトレインは便利なはずでしたが、その後機関車の配置がなくなっていくにつれ通常使用しない機関車の入線で入換えが伴うなどデメリットが目立つようになり自由度が効かなくなったことや、団体旅行の小規模化とそれに伴うバスへの転移に車体の老朽化の時期が重なり徐々に引退していったのはご承知の通りです。

この時代は今では想像もつかない列車が各方面に企画されていました。
JR西日本の管内各駅では駅長主催お座敷列車ツアーのチラシが貼り出されており、毎月1度は近畿のどこかでジョイフルトレインの姿が見られました。
今や「あすか事件」の後遺症で団臨ご法度の大和路線にもジョイフルトレインはよく走り、うちの祖母は友人たちと我が地元の平野駅からお座敷に乗って行ったものです。
それでも広島の「TABIJI」が近畿の、しかも環状線から天王寺連絡線を経由して和歌山方面に行く機会はあまりなかったのではと記憶しています。何せ新幹線や特急と比べたら格段に速度の劣る機関車列車、いくらくつろいで乗れても限度があったのでは…。
に、してもここ野田駅にはほとんど好事家の姿は見受けられませんでした。
同日他の大ネタが東海道線にあったのか、それとももっとロケーションの良い紀勢本線遠征組が多かったのかは定かではありませんが、今なら大パニックになるであろう組み合わせもさほどの注目も浴びず静々と通過して行きました。
たぶん朝広島を出て山陽・東海道線をEF65に牽かれ吹田へ東上、同信号所で宮原所属のこのDD51 1191に交換、方向転換して白浜へ向かう運転だったように思われますが、車中のみなさんの過ごし方はいかばかりのものか??
コダックのエクタクローム・ダイナEXはASA200をラインナップしていたこともあり、増減感の現像料がかからない気軽さもあり当時多用したフィルムの一つでした。
ややクールな発色でしたが、都会の撮影にはむいていたかと。
変わりゆく大阪環状線、やがて3扉電車に統一されホームドアの設置もなされたなら、もう気軽にホームからの撮影もままならなくなるのでしょう。

DATA:ASA200,70-210mm,1/500,F=AUTO

Favorite (0)

No one has added this photo to his favorite.

Comments (0)

"No comment yet, please write the first comment.

To make comments on artworks, click Login. User registration here.